硫黄島で戦ったドンの遺体と対面

生きているうちにドン(硫黄島で戦った元米兵)と会えなかったけれど、せめて火葬される前にと、1時間ほど離れた葬儀場へ、彼らの知り合いが連れていってくれた。 あの夜、友人のジェーンの家に辿り着けず、暗闇のなか、恐い思いを一緒 続きを読む…

七夕の願いごと: ドン、安らかに

織姫と彦星は出会えますね、きっと。 一年前の七夕は、銀座を観光したいというアメリカ人を、ひょんなことから案内することになり、 帰りに駅で笹を見つけ、みんなで短冊に願いごとを書いたんだっけ。 そしてそのあと別のところで、ス 続きを読む…

セントラルパークから涼しげな写真を

セントラルパークから涼し気な写真を。 12月10日(土)午後6時、『ニューヨークの魔法』シリーズ第7弾刊行記念講演を東京で予定しています(前後にサイン会と親睦会)。 こんな話を聴きたい、という要望があったら、ぜひお知らせ 続きを読む…

私の好きなマサチューセッツの家

暗闇の中、無事にJaneの家に辿り着いたものの、その夜の睡眠は午前1時半から1時間だけ。 飛行機の中でもバスの中でもほとんど寝ていないというのに、不眠は続いていました。 どうしてもっと早くドンに会いに来なかったのか。そん 続きを読む…

マサチューセッツ州の森のなか、恐怖の一時間

ドンが亡くなった日、私は友人のJaneの家に泊まることになっていた。その日、NYからバスで駆けつけた私を、Janeが迎えに来てくれて、ドンの家に一緒に行ったのだが、彼女は先に自分の家に戻った。 ドンの家を出て・・・ ドン 続きを読む…

女性警官、眼鏡をもらってご満悦

ゲイパレード中のマンハッタン・5番街沿いに道を渡りながら写真を撮ろうとしていると、「そこで立ち止まらないで」と警備している女性警官が私に注意する。 そのとき、男性が観客たちに何かを配りにやってきた。PRのためにいろいろな 続きを読む…

色鮮やかな五番街のゲイパレード

ドンの悲しい話から一変し、マンハッタンのゲイ・パレードへ。 先週の日曜日、晴天のなか、五番街で行われました。 シンボルのレインボーカラーを身にまとい、Everybody is gay.という感じで、それはそれはカラフルで 続きを読む…

米海兵隊の苦しみと誇り

私が辿り着いたとき、ベッドルームにドンの姿はもうなかった。 葬儀屋さんが連れて行ってしまった。   ベッドのサイドテーブルの上に、ドンの時計、そして指輪がふたつ置かれていた。   指輪のひとつに、刻ま 続きを読む…

ドン、安らかに眠って

ドンは私を待たずに、自宅で息を引き取った。私が家に駆けつけたとき、ドンはもうそこにいなかった。ひと目、会いたかった。ハグしたかった。声をかけたかった。声を聞きたかった。あの豪快な笑いが聞きたかった。あと一日、いやあと数時 続きを読む…

もうひとつの目を入れないと、ね。

 硫黄島で日本兵と戦ったドンに、再び会いに行くことにした。彼の家に電話すると、電話に出た男性が、「ドンは話せないから、妻のアンに替わるよ」と答えた。アンは私だと知ると、嬉しそうな声になったが、「ドンはもう長くないの…。ド 続きを読む…