フレンドリーな騎馬警官、五番街をゆく　

夫とマンハッタンの五番街を歩いていると、騎馬警官の姿が見えた。イエローキャブを背景にＮＹっぽい写真を撮りたくて、ヒールを履いた足でダッシュし、馬を追いかけた。

後ろ向きで走りながらポールにぶつかってもめげずに、何十メートルもずっと脇を走り続けて何枚も写真を撮る私に、お巡りさんが馬の上から声をかける。

Do you want me to stop?（止まってあげようか）
そう言うと、少し脇に寄り、かなり長いこと、私のためにポーズを取ってくれた（この写真は歩いているところ）。
まるで専属のカメラマンみたいだね、と後ろからのんびり追いついた夫がつぶやく。

と、後ろから市バスがやってきた。
どかないと、危ないわ。もう行って。ありがとう、とお礼を言う。

I’ll try to come more often for you. See you soon. Take care.（これから、君のために、もっとしょっちゅう、来てあげるよ。じゃあ、また。元気で）
そう言うとお巡りさんと馬は、五番街をゆったりと南に向かって下りていった。

6/4(土) 青山学院講堂で講演します。その後、読者親睦会があります。