一年の計はパリの元旦にあり

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新年だから嫌なことは書きたくないと思っていたけれど・・・パリで新年を迎えた早々、夫がコートのポケットに入れておいたカメラを盗まれた。「どうしてボタンもチャックもないポケットなんかに、入れておいたの?」と責める私に、「ポケットに手を入れていたから大丈夫だと思ったんだけれど、光世が写真を撮れるように、体を支えるためにポケットから手を抜いた時に盗まれたんだと思う」と言われ、反論できない。

カメラもそうだが、ショックなのは、私の32ギガのSDカードが入っていたこと。バックアップを取っていなかった! あちこちを旅した時の写真や、講演会や親睦会の写真もなくなった。もしかしたら、どこかで落としていて、誰かが拾って届けてくれているかもしれない、とごくごく淡い期待をかけて、「今も開いているよ」と言われた警察署へ向かい、シャンゼリゼ通りをひたすら歩き続ける。が、警察署は閉まっていた。元旦の正午に開くからと言われ、またひたすら、地下鉄の駅へ向かう。厳戒態勢のためだろうと思うが、シャンゼリゼ通り沿いの駅はすべて閉鎖されいるので、パリ滞在中、最も寒かった零下の夜空を、ひたすら遠くの駅まで歩く。あまりにショックで、夫と口をきく気になれない。


目覚めると体調は最悪。熱っぽく、関節や喉が痛み、ひどい頭痛だ。見つからないだろうと思ったけれど、やはり諦めきれず、同じ警察署へ。あなたと同じように落とし物をした人が列を作っているから、あと2時間したら紛失届を出しに来て、という。カメラが届いていないかだけ調べてくれたが、やはりなかった。

その夜、パリを発った。機内でトイレを待つ間もしゃがみ込むほど、辛かった。よく無事に戻ってこれたものだと思う。

昨日、ソファに寝転がって箱根駅伝を見終わった頃、今度は夫の体調が悪くなった。自分が同じ症状になって辛さがわかったらしく、「光世、飛行機の中で辛かったよね。もっと優しくしてあげればよかったね。ゆっくり歩いてあげるべきだったし」と突然、言う。そのひと言で、元旦のことは完全に許しました ^^!

一年の計は元旦にあり。一年の計画は元旦に立てるべき、ということですね。今年は体調管理をきちんとし、バックアップを頻繁に取り、夫婦許し合い、嫌なことは瞬時に忘れ・・・新年早々、夫婦そろって寝込みながら、いろいろな教訓を得ました。

写真は辛いなか、最後にパリで撮った一枚ーー。パリ市庁舎です。

 

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