ドン、安らかに眠って

ドンは私を待たずに、自宅で息を引き取った。私が家に駆けつけたとき、ドンはもうそこにいなかった。ひと目、会いたかった。ハグしたかった。声をかけたかった。声を聞きたかった。あの豪快な笑いが聞きたかった。あと一日、いやあと数時 続きを読む…

もうひとつの目を入れないと、ね。

 硫黄島で日本兵と戦ったドンに、再び会いに行くことにした。彼の家に電話すると、電話に出た男性が、「ドンは話せないから、妻のアンに替わるよ」と答えた。アンは私だと知ると、嬉しそうな声になったが、「ドンはもう長くないの…。ド 続きを読む…