亡くなるということ。生きるということ。

アメリカから日本行きの飛行機に乗る前、ナースから私に電話があった。「コロナ陽性」を告げられた。夫はコロナかどうかわからないけれど、容態が急変し、昨晩、亡くなった。朝はあんなに元気だったのに。明日は結婚記念日だというのに。夫の亡骸はまだ温かい。夫にしがみつき、「明日、荼毘に伏されるんだよ」と語りかけると、「知ってるよ」と答えた。そこで目が覚めた。

横にいる夫は、生きているのか。生きているなら、睡眠は大事だ。起きるまで、じっと待った。
「おはよう」と夫がしゃべった。
「生きてたんだね!」としがみつき、今見たばかりの夢の話をした。

夫が言った。
「そうか。今日が人生最後の日だと思って生きろ、ってことだね」

こうして、この瞬間にも、世界のどこかで亡くなっている人がいる。哀しみに暮れる人がいる。

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