ハンブルグの市場で:花屋の家族のものがたり

昨日の投稿の続き…

ハンブルグの市場にある花屋の父と息子。「オマエよりオレの方がずっといい男なのに、なんでオレの写真を撮らねぇんだ」。そう息子に愚痴ったらしいので、「じゃあ、今度はお父さんを撮るわ」と言うと、息子が笑って、お父さんに伝えた。

お父さんは花を手ににっこり笑ったけれど、カメラを向けたとたん、まじめな顔になる。

「お父さんと一緒に仕事していて、喧嘩しないの?」と私が息子に英語で聞く。お父さんは英語がわからない。
「5日一緒に働いて、3日は喧嘩してるよ」
彼は父親と同居しているという。父親は下に、彼は上に住んでいる。
「お母さんは?」
彼は黙って、両手の人差し指を目の前で縦に揃えて並べ、左右に離した。
「離婚したのね」。彼が16歳の時だった。思春期の最中だ。

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「辛かったわね」と言うと、彼は両親を思いやるように、「う~ん。そうでもないよ。いい親父なんだ」
一緒に仕事していて、同じ屋根の下に住んでいて、それでもいい親父だ、と言えるとは。いい親子だ。
「母親には一年に一度くらい、母の日には会うよ」と言う。
一年に一度の母の日に、心優しい息子は、きっとこのお店から、飛び切り美しい花束を届けるのだろう。
Photo: Hamburg, Germany


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