ニューヨークの家族とのお別れの時

ノルウェー生まれのエバリン。知り合ってから20年以上、経つけれど、年齢は知らない。両親も妹もかなり前に亡くなり、NYに身寄りがない。かなり高齢なのに、絵描きだからたくさんの荷物を入れたスーツケースを引っ張って、さっき私に会いに来た。久しぶりにおしゃべりしながら、こんなことを言った。

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「自分の葬儀かお別れ会でも、血のつながった家族は誰もいないんだ、とふと思ったの。で、家族代表として3人に、私について思い出を語ってほしいと思って、ノルウェーにいる幼なじみと従妹に、ひと言、自分について何か書いてって頼んだの。わざわざ飛行機で来てくれなくてもいいの。代わりに誰かに読んでもらうわ。で、3人目は誰だと思う? ミッツィ、あなたよ。あなたが感じるままに、私との思い出を書いてちょうだい」

「私はたとえ日本にいたって、エバリンの葬儀には飛んでくるわよ」と言いかけ、悲しくなって言葉にしなかった。葬儀ではない。生きているうちに、いっぱい会うんだ、エバリンに。彼女は私を見ていると、若い頃の自分を思い出すようで、叱咤激励されることが多く、たまに煩わしいと思うこともあるけれど、彼女のアドバイスはいつも的を得ている。だから、耳が痛い。

エバリンは、『ニューヨークのとけない魔法』(文春文庫)の「家族」というエッセイに登場する。やっぱり、「家族」なんだな。

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Photo: 今日、マンハッタンで見つけた、歩道の落書き

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