パリのアパルトメントに着くと、すぐにセーヌ川まで歩く。
ノートルダム寺院で夜11時から行われたクリスマス・イヴのミサに。
この夜、この場にいたい、と願う人たちで、あふれんばかり。床にすわり込むどころか、床に寝ている人までいる。
フランスでは、イヴのディナーと明日のランチを、家族とともに、という人たちが多いという。
まるで初詣のように、入れ替わり立ち替わり、ノートルダムに足を踏み入れ、十字を切ると、そのまますぐに出ていく人たちもいる。
きよしこの夜などの聖歌を聞きながら、この日の意味を思い、世界中の人たちとともに祝う喜びに胸が熱くなる。
テロを警戒し、今日と明日、寺院の敷地の外で、厳しいボディチェックが行われる。
寺院の前には、銃を手に警官が何人も立っている。
来年は、テロの恐怖に怯えることなく、平和に暮らせる年になりますように。