NYのアッパーウエストで、夫とランチする場所を探していた。バーガーが美味しそうな店の前を通り過ぎると、ガラス越しに老夫婦がすわっていた。白髪のおじさんはしかめ面で、目が合ってもにこりともしない。数ブロック歩いて戻り、再びその店の前を通り過ぎた。あのおじさんとまた目が合ったら、なんだか気まずいなと思ったら、合ってしまった。
おじさんをさっき私たちを見かけたことを覚えていたようだ。こちらに向かってしかめ面のまま、親指を立てた。「ここにしな。美味しいよ」と言っているのだ。
天気がよかったので、私たちは外のテーブルにすわった。隣のテーブルにすわっていたおじさんも、よくここに食べにくるという。運ばれてきた私たちのバーガーは、とても美味しそうだ。ここにしてよかった。白髪のおじさんにひと言、お礼を言いたくなって、食べる前に店の中に入っていった。
ふたりはもう食べ終わっていた。
I took your advice.(あなたの助言どおりにしたわ)。
「そうか。で、これを注文しなさい」と、おじさんはわざわざ立ち上がって、私にメニューを見せに行く。
おじさん、遅いよ。別のバーガー、もう注文しちゃったもの。
窓越しに写真を撮ってもいい?と聞くと、「もちろんいいさ」とおじさん。「せっかくなら、食べてるところがよかったわね」と奥さん。「そうだな。またバーガーを注文するか?」とおじさんがジョークを言う。
私たちは、自分たちが注文したバーガーセットに大満足♡。ここは何を注文しても、外れがなさそうだ。でも、次回は必ず、おじさんのお薦めの「AZUL」を注文しますね。近所に住んでいるというふたりに、また会えますように。
これがメニューです➡http://www.agkitchen.com/assets/agk-ny-lunch-1124152.pdf
AZULは右端中央にあるブルーチーズ…などと書かれているバーガーです。機会があったら、食べてみてくださいね。
その上にあるAUSSIEは、grass fed beef(牧草で育った牛)のバーガーで、これもお薦めです! アメリカはこのボリュームもいいですね。