楽しみにしていた列車の旅が、悪夢に?

ちょっと長いけれど、ぜひお読みくださいね!

オスローベルゲン間の特急列車は、ノルウェー屈指の景色を誇り、とても人気がある。この旅をとても楽しみにしていた私たち夫婦は、一等車の4人掛けのボックスシートに隣同士で席が取れた。
が、乗り込むと、窓側の私の席に、すでに40代くらいの白人男性がすわっていた。そこは私の席です、と言うと彼は立ち上がり、今度は私の夫の座席に一眼レフを置いた。
ここも私たちの席なんです、と伝えると、「勝手にカメラをどけて、すわっていいよ」と愛想もなく答えた。
私の前の席には、20代くらいの白人女性がすわり、イヤフォンを付けてタブロイドの画面を見つめている。頭上にも載せられるのに、彼女の大きなバッグは、彼女と私の間の床の置かれて、足を延ばすことができない。
何度か向けた私の視線に気づいたはずだが、無視している。そのうち、面倒臭そうに少しだけバッグをずらしたが、ほとんど変わりはない。気配りのなさに、腹が立った。
さっきのカメラの男性は、連れの二人が別の席にすわっているらしく、通路をうろうろしていたが、ようやく白人女性の隣にすわった。ふたりは他人らしい。
何か声をかけようかと思ったが、ふたりとも目を合わせようともしない。しばらくすると、女性が男性に、自分が食べているチョコを無言で差し出した。男性は無表情で、No, thank you.と答えるだけだった。
それぞれがぶすっとした表情で、陰険な雰囲気が続いた。男性は何もせずにぼおっとし、時折、目をつぶっていた。ベルゲンまで、このまま7、8時間も列車に揺られるのかと思うと、気が重かった。夫も同じ思いだったに違いない。
やがて、夫がトイレに立った。すぐに戻ってきたくなかったようで、ドアのところで外の景色を眺めていたらしい。
15分ほどして戻ってくると、夫は目を丸くした。私たち3人が親しげに笑い、おしゃべりしていたからだ。その後も私たちは笑いながらしゃべり続け、車両で最も賑やかな客となった。ベルゲンまでのあの列車の旅は、忘れられない思い出になった。

20150912_手のハート

 ちょうど1か月前にアップした、両手で作ったハートの写真を覚えていますか。ハートの中に夕日が見えます。ハートの手は、この男性が一緒に旅していた友人夫婦です。私たちも真似して、彼らに写真を撮ってもらいました。
“魔法”はニューヨークだけではありません。昨年12月刊行の『ニューヨークの魔法のはなし』の帯に書かれた言葉――。世界は、魔法で満ちている。ほんの少しの勇気で、隠れた魔法は動き出す。
ベルゲン行きの列車の“魔法”は、いったいどのように動き出したのか。12月の講演会ではそんなお話もいたします。ぜひ、聴きにいらしてくださいね!

一番上の写真は、あのあと、彼らが旅の途中で送ってくれた、あの列車の中で撮影されたものです。悪夢の旅には見えないでしょう?

 

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http://okadamitsuyo.com/blog/2015/10/11/talk-xmas-party-booksigning/

 

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