ロシア、サンクトトペテルブルグのエルミタージュ美術館

St. Petersburg, Russia — 私はロシアの見事な宮殿内にいた。

写真を撮ろうと思ったら、突然、辺りが真っ暗になった。目を凝らして見ると、ずいぶんと質素で地味な場所に一変していた。よくよく辺りを見回すと、東京の家の和室だった。

２か月間の旅を終え、東京に戻った夜の夢ーー。素晴らしい宮殿をいくつも見て、写真をたくさん撮った、あの旅の続きをしていたようだ。

実際に真っ暗闇の中、畳の上に立って、写真を撮ろうとカメラを構える格好をしていた私。 　今朝は夫に言われた。「光世、夢を見ながら、何語かわからないけれど、大声で歌を歌っていたよ」。ロシア語に違いない。ロシア正教の聖歌だろう。いや、たぶん、たったひと言だけ知っている「スパシバ（ありがとう）」を連発していたのだろう。

これから現実に戻って、１２月刊行の本の作業を。まだ入稿していないって、信じられないスケジュール。刊行記念講演会もあるし、それに間に合わせないわけにはいかないでしょ～。 　写真はすべて、サンクトペテルブルグのエルミタージュ美術館。世界遺産です。開館から閉館まで、ランチ抜きで見て回ったけれど、とてもとても見切れません。この美術館を訪れるだけでも、サンクトペテルブルグに行く価値はあります。宮殿そのものもそうですが、美術品のコレクションが素晴らしい。

エルミタージュ美術館 

岡田 光世  / Okada Mitsuyo