虹の送り物、ハンブルグにて

ヘルシンキからストックホルム経由でドイツのハンブルグへ。ドイツ北部のエルベ川下流に沿ったヨーロッパ最大の港湾都市です。まず飛び込んだのが、アップルストア。雨に濡れて動かなくなったアイフォンをチェックしてもらうため。経由地のストックホルムの売店で、親切なお兄さんがくれたシリカゲルと一緒にジップロックで密封。さらに3重にビニール袋に入れて、まる一日、乾燥させておいた。

隣にはやはりアイフォンが故障した白人女性がすわっていた。彼と一緒にギリシャ旅行した写真がたくさん入っているの…と涙声。
私の番が先に来て、中を開けて見てくれたところ、「水には濡れていない。うまく充電できれば問題ないはずだ。でも充電されていないから、充電したらまずはバックアップを取ろう」と親切なトルコ系ドイツ人。

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ドキドキしながら、充電されるのを待つ。
「ほら、虹が出てるよ」とお兄さん。
アップルストアのガラス窓全面に見えるアルスター湖を指さす。
「それはいい知らせかしら」と私。

やがて、アイフォンの画面に、見慣れたアイコンがずらりと表示される。「ああ、ありがとう!!」と私は思わずお兄さんをハグした! 「あなたの宗教上の理由でハグしちゃいけないのかもしれないけれど、ほかに表現できなかったの」と。「そんなことないよ」とお兄さんが笑う。

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「いいわね…。私も同じことが言いたいわ…」と隣のお姉さんが横目で見ている。
「僕は日本に行くのが夢なんだ。魅力に満ちた国に違いないたぶん、2年後には行けると思う」
「その時、東京にいたらぜひ案内するから、連絡してね」と伝えた。
「でももしかしたら、これって、充電されてなかっただけってことかしら?」
「そうかもね」とお兄さんは笑った。

 

隣の女性のアイフォンは? 気になって見回したけれど、彼女の姿はもうなかった。虹が幸運を呼んでくれたらいいね。
ハンブルグでも、また思い出が増える。

 
Photos: Hamburg, Germany
カモメが虹に向かって飛んでいます。

岡田光世 / Mitsuyo Okada

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