4時に目覚め、夫はまだ寝ているので、5時頃からひとりで近くを散歩。
川沿いを歩き、東京の杉並区で最大と言われる緑地へ。
まるで森のなか。私はここが、ニューヨークのセントラルパークくらい好き💛。
取材した録音メモを聴きながら歩いていたけれど、鳥の声を楽しみたくなって、途中でオフに。
神社で帽子を脱ぎ、深々と頭を下げる70代くらいの男性。
弓道着姿で弓を抱えて、颯爽と自転車で通り過ぎる20代くらいの男性。神社の弓道場へ向かっているのだろう。
弓道、やってみたいな、と思って、私は時々、練習を覗いている。
一日の最高の時間を楽しんでいるのは、9割9分、男の人だった。
商店街に出て、近所のお豆腐屋さんで木綿豆腐を一丁、買う。「百七十円」と外の看板に書かれている。一丁だけで、すみません、と謝る。夫婦で営むこの小さなお店は、私も通った地元の小学校や中学校の給食に、お豆腐を出している。
お豆腐屋さんは朝5時起きだという。
「でも子供の数が減ったから、そんなに大変じゃないよ」とおばさん。
「ありがとうございます」とお豆腐を作りながら、おじさんが何度も言ってくれる。
たった一丁の豆腐なのに。
外に出ると、「みっちゃん」と声をかけられる。
振り向くと、豆腐屋さんの前の道路に、車が止まっていて、運転席から中学校の同級生が顔を出している。
母親の介護に行って、これからすぐ近くの自分の家に戻るところだという。
こんなに朝早く! 彼女はフルタイムで働いているから、忙しいだろうに。
道を塞いでしまうから、ちょっとだけおしゃべりして、別れる。
そうだ! と彼女の家まで駆けていく。ちょうど家に入るところだった友人に、はい、と買ったばかりの豆腐を差し出す。
ええ、いいよ、いいよ、と遠慮していたけれど、なんだか嬉しいから食べて、と言って、自分の分をまた買いに戻る。
同級生とばったり会って、さっきのお豆腐はあげたから、もう一丁、ください。
ばったり会ったの? とお豆腐屋のおばさんもなんだか嬉しそう。
さっきの同級生の家の前を通ると、彼女が私を待っていた。そしておしゃべりしながら、そこから5分ほどの私の家の前まで一緒に歩く。
彼女は同級生と結婚したから、地元に住んでいる。
いいね、昔の同級生が、今も地元に住んでいるって。
今月18日は、彼女と通った中学校の同窓会。私は「読者との集い」がちょうど同じ日なので、同窓会を途中で抜けて、「読者との集い」へ駆けつける。
家に戻ると、ちょうど書斎の雨戸を開ける音がする。夫が起きたのだろう。
雨戸の真ん前に立ち、「おはよう!」と驚かせる。
朝食は自家製ジュースとドライフルーツ入りのヨーグルト、夫が煎れてくれた珈琲とクッキー。そして、美味しい塩をちょっとだけ振ったお豆腐。
東京でも、朝日を浴びながらベランダで取る朝食が好き。
今日は一日、原稿書きだけれど、楽しい一日の始まりーー。
向こうに見える新宿の街