サーカスが終わり、会場の売店で子どもたちがオートバイのおもちゃやぬいぐるみを嬉しそうに手にしている様子などを見ながらうろうろしていると、私の反対側を別の子どもたちの集団が通り過ぎるところだった。一人一人に大人が付き添っている。子どもといっても、私より背が高く、日本の高校生か大学生くらいに見える。
ひとりの男の子が付き添いの向こうから、私に声をかけた。
よく聞こえなかったので、「今、何て言ったの?」と聞き返した。
You are a beautiful lady.(あなたはビューティフルな女性です)と男の子が言った。
What? あまりに唐突だったので、聞き間違いかと思った。
You are a beautiful lady.
男の子はまたそう言うと、付き添いの女性の手を放して私に歩み寄ると、両手を大きく広げて、私をぎゅっとハグした。
私は思わず笑顔でハグし返し、Thank you.とお礼を言い、添えた。
You are a beautiful gentleman.(あなたはビューティフルな紳士です)
発達障害の子どもたちのグループだった。彼は11歳。小学校5年生か。
きっとますます、ステキな紳士になることだろう。
He made my day!
彼のお陰で、すてきな1日になりました。