編集者との打ち合わせがなくなったので、急遽、海を見に泊まりでやってきた!
心残りは数日前に30本買ったバラ。今を盛りと咲いている。
「せっかく咲いているのに、誰も見てあげなかったらバラがかわいそうだから、これを見て私を想っててね」。
そう言って、花が好きでない母の居間の炬燵の上に、すべて並べてきた。
「邪魔だから、要らないわよ」と言ってどけるかと思ったら、何も言わずに花を見ながら食事している。
「きれい?」と聞くと、「うん」とうなずく。
私がいなくなったら、きっとどけてしまうだろうな。そう思ってさっき電話してみた。「ねぇ、バラの花、どこにある?」
「あのまま、置いてある」と母。
少しだけ変わったのかな。私たちの関係。いい気分で、これから海辺を散歩してこよう。