ある親戚に、これまでに数々の暴言を吐かれ、何度も傷ついた。例えば、私たち夫婦に子供がいないことについて。でも、そのとき、深く傷ついても、私はあまり根に持たない。絶対に許せないことは、そんなに多くはない気がする。
昔の話を聞きたくて、その親類に今朝、何年かぶりに電話した。何事もなかったかのように、その人は私の電話を喜んでくれた。「今日はお盆の入りよ。そんな日に光世ちゃんから電話が来るなんて、おばあちゃんが呼んでくれたのね」と言った。そうか、東京は今日、お盆の入りだったんだ。1階に降りていくと、ちょうど母が仏壇にお盆の供え物をしていた。夜、家にいた母と義妹と三人で迎え火を炊いた。
数十年前に、いくつものお煎餅の缶にぎっしりと、祖母が残した大量の写真。その一部を持って、今朝話した親類に明日、会いに行くことにした。