しばし仕事を忘れて、肉を食べる! 高校時代の友人の誘いで、彼の友人たち二十数名と、とても美味しく楽しいひとときを。Tボーンステーキとアグー豚。四谷のオステリアクロチェッタです。
前菜、お肉とすでにたくさん食べたのに、アメリカンサイズに慣れている私。ステーキは600gくらい、平気で平らげてしまう。
隣の席で話に夢中になっている夫の皿の上に、ふた切れも残っている。 こっそり、夫の皿に手を伸ばしたら、しっかり見つかった。 「おなかいっぱいで、残したのかと思った…」と私。 「違うよ。食べちゃうのがもったいなくて、残してるんだよ!」 でも、心優しい夫。ひと口だけ分け与えてくれた。 ふだんでも、私。夫より食べるの、速いんです。
向こうのテーブルに、拙著『ニューヨークの魔法のじかん』(文春文庫)を買って読んだという若い男性読者がいた。
NYで私が、ユダヤ教の学校の前で、校舎の写真を撮ったら、警備員に「警察に通報するぞ」と言われ、「子どもの写真を撮ったわけでもないのに、なんで警察に通報されなきゃいけないのよ!」とたてついた話が強烈だったらしい。 「ものすごいアグレッシブな人だと、思ってました」、だと! 「アグレッシブ?! 私のこと?」 「だって、ご主人が横で止めているのに・・・」 「でも、実際に会ってみたら、イメージ、違うでしょ?」 「・・・はい」。 アグレッシブに問い詰められて、仕方なくそう答えている様子。
「アグレッシブって、英語だといい意味に使われることも多いんだけど…」と私。 「そうそう、もちろん、いい意味ですよ!」と彼は苦し紛れに答える。 いったい私は、どんなにひどい人間だと、読者に思われているのか。 もうこれ以上、本を出さないほうが、いいのかも、と今日は少しだけ、マジメに思った。
帰宅してから、お店のシェフに、「笑顔の素敵な写真です」と私が撮ったこのモノクロ写真を送ったら、「お店のHPに使わせていただきます」とすぐに返事が届いた。ホントかな? でもちょっとプロっぽくないですか、この写真。
うふふ。そのお店は、こちらです。
岡田 光世 / Okada Mitsuyo