世界一にぎやかな街、ニューヨーク。今日も出会いとわかれが交錯し、みんなが心の底に淋しさを抱えている。罵声やクラクションの喧騒の中でも、耳をすませば、ほら、温かい会話が聞こえてくる。ちょっと足を止めて、魔法のことばに耳を傾けてみませんか。ベストセラー「ニューヨークの魔法」シリーズ待望の第三弾。 解説・山本一力
目 次
第一章 雑踏のなかで
馬の祝福
意外なほめ言葉
ストッキングを売ってください
カフェの携帯電話
見知らぬ夫
ハトのふん
マニュアルにない会話
刑事の誘惑
改札口でもらった贈り物
スリにご用心
空の友
キッチンペーパーを配る人
他人
ハーレムのパイ売りおじさん
白インゲン豆のパイ
第二章 街角での出会い
私はニューヨーカー
ギリシャ・レストラン
ロックフェラーセンターの展望台
トイレ友だち
ひどい仕打ち
ストライキ中
色つきのお湯
エルサルバドルのご馳走
親切な乗客たち
日系人のエミ
ホワイトアスパラガス
ブルックリン・ブリッジを散歩!
三二歳の孫娘
他人を放っておけない人たち
アスタ・マニャーナ(また、あした)
第三章 あたたかい人々
楽しんで
仮運転免許の試験
お人よしなトイレ清掃員
黒い髪の娘
バラの香りをかいで
故郷
わが子
車椅子の人生
代理母の手紙
最後の会話
アメリカの家族からの手紙
嵐を呼ぶ女
注文の多い客
間違った勘定書
ソーホーで待ちくたびれて
第四章 ニューヨークの風景
ヤンキー・スタジアムの窓口で
駅のバイオリン弾き
バスの中の会話
サインしてください
小さなカメラマン
Sheと呼ぶ自由の女神
ドライバーの怒鳴り合い
メトロポリタン美術館の警備員
グランド・セントラル駅に魅せられて
ハーレムの教会
元気になる電話
試着を待つ男たち
恋から落ちて
ハーレムの名門校
グラウンドゼロ
マジックタッチ