ニューヨークからパリへ。そしてパリから高速特急TGVに2時間ほど乗って、フランス南西部のボルドーへ。旅先ではなかなかSNSをアップする時間がなくて、ご無沙汰してしまいました。
ボルドーといえば、ワイン。ボルドーで生産されるワインの9割が赤だが、甘口の白ワイン、ソーテルヌも有名だ。

グレーブ地方のワイナリーの1日ツアーに参加した。ワイナリーでのランチ付きで、参加者は23人。出身国は、フランス、スペイン、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポール、中国とさまざまだ。

ボルドーにはワイナリーが8千5百もあるそうで、ツアーのバスドライバーが道に迷うほど。
白人はオーストラリア人が多かった。ワイナリーで隣にいた白人の60代くらいの女性に、「オーストラリアから来たのですか」と聞くと、「いいえ、ニュージーランドですよ」と答えた。
「Oh, I’m sorry.(それはごめんなさい)」と私が言うと、彼女の夫が「You’d better be.」(ごめんなさいと思うべきだよね)と言ったので、みんなで笑った。

ワイナリーでのランチは、前菜がフォアグラのテリーヌ、

主菜が鴨の胸肉のマンゴーソース。

そしてデザートが、ピレネーのチーズとブラックチェリーのマーマレード添え。

ワインは、白2種類と赤2種類。さらに、ボルドーの有名な甘口の白ワイン、ソーテルヌ。フランスで1万円以上の赤ワインも振舞われた。

私はオーストラリア人ばかりのテーブルに同席。3組のオーストラリア人は他人同士だったのに、前からの知り合いのように、楽しそうにおしゃべりしている。
「ここで出会ったばかりなの?」と聞くと、
「オーストラリア人は海外で同胞に会うと、楽しく一緒に過ごすんだよ」と笑う。

隣にすわったオーストラリア人男性に、ニュージーランド人夫婦とのやりとりを話すと、大笑い。
日本人が海外で、中国人や韓国人と間違われることが多いけれど、こんなふうに冗談でさらりと言えるのは素敵だな。ニュージーランド人に対する彼らの親しみも感じた。

英語でワインの説明をしてくれたワイナリーの担当者のフランス人男性レミに、そのオーストラリア人が、「あなたはどこで英語を学んだのですか」と聞くつもりが間違えて、「あなたはどこでフランス語を学んだのですか」と聞いた。そこでまた、爆笑。

しばらくして、その男性がまた、同じワイナリーのレミに何か質問したのだが、レミが聞き取れずにいると、オーストラリア人男性の妻が、同じ英語なのに「夫が言いたいことを、私が通訳しましょう」と言った。

私が思わず、英語がネイティブの彼に、「あなたはどこで英語を学んだのですか」 とジョークで彼のさっきのせりふを言うと、皆が爆笑。

「でも、私に言われたくないわよね」とフォローした。

その場で知り合った20代の女性が、「今のツッコミ、サイコーだったわ」と褒めてくれた(笑)。
その女性は婚約者と参加していた。婚約者は学校で日本語を学んだという。
「日本語で何か言ってみて」と言うと、ひと言、「キサマ(貴様)!」
「あと、覚えてるのはね、「フデバコ(筆箱)」だと。

参加者は23人だったので、円卓テーブルは3つあったのだが、私たちのテーブルは一番、和気あいあいとしていて、とても楽しかった。
ツアーが終わると、バスの前でみんなで集合写真。

散々、ワインを飲み比べて、みんな、真っ赤な顔なのに、「これからもう一杯、飲まない?」と誘われた。私はもうそれ以上、飲めなかったし、ほかに行きたいところがあったので、参加しなかったけれど、ほかの人たちは皆、ワインバーへ。

その日、ワイナリーでの説明の冒頭で、フランス人のレミが、「私はこのワイナリーで32年間、働いていますが、まだまだ働き始めです」と言うと、「働き始め?」と皆が首をかしげる。「何しろ、フランス人の寿命は200年ですから。そして、ワインを飲みすぎると、寿命は300年になります」と笑わせた。

この担当者、日本に行ったことはないけれど、帰り際に突然、私に向かって日本語を話した。
「アカ、シロ」
さすが、ワイナリーで32年間、働いているだけのことはある。

美味しく食べて、美味しく飲んで、こんなに笑いの多い人生だったら、300年くらいあっと言う間に、駆け足で過ぎ去っていってしまいそうです!

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