数年前に、地下鉄構内で子どもたちに風船でオブジェを作っていた人が、それをずっと見ていた私に、大きな虹の風船をくれた。そのあと、それを抱えてマンハッタンを歩いた時に撮ったこの写真のレインボウフラッグを、昨夜、探していた。

iPadに入ったこの写真を見せて、ゲイ・コミュニティとして知られるクリストファーストリートでアパートメントビルから出てきた男女のカップルに聞いていると、「う…ん、すぐそばだと思うけれど」と自分のスマホで調べ始めようとする。

と、後ろで誰かが大声で叫んだ。

 

Ask me! Ask me! I`m sitting here!

I’ve lived here for many years! I know the neighborhood!

あたしに聞きなさいよ! あたしに聞きなさいよ! ここにすわってるじゃないの!

私はここに何年も住んでるから、この辺、詳しいのよ!

 

夕涼みなのか、椅子を持ち出してきて、ひとり道端に腰かけていた50、60代の女性。写真を見せると、 確かにその人はすぐにわかりました。

親切な彼女のおかげでフラッグを見つけ、さらにその前にもっと華やかなレインボウフラッグがたくさんあったので、そちらの写真を、

「岡田光世 トランプのアメリカで暮らす人たち」ーー米軍からトランスジェンダーを排除する理由ーーの原稿に添えました。

この虹の風船の話は、『泣きたくなるほど愛おしい ニューヨークの魔法のはなし』(清流出版)に書きました

下に12/9(土) のイベント案内があります。申込みが開始しました!