リトルイタリーの小さな商人 ニューヨーク NY

広尾を歩いていたら、こんな看板が目に入った。「お皿洗いしようかな。時給1400円だって」と私。じっさい、一日中、パソコンに向かっているより、楽しそうだ。「光世が、皿洗い?」と夫。光世がやったら、洗う前に割るだろ、ということかと思ったら、「光世は一応、作家なんだよ」と夫。「だって、私の時給よりずっといいよ」。それだけ、私は一冊、一冊に時間をかけているということ。それとも、印税が少ない、ということ?笑

皿洗い

そんな話を、先日、青山で個展を開いた高校時代の友人の画伯としたばかりだった。画伯曰く、「俺の時給は900円くらいなもんだよ」。私は驚く。「そんな高給取りなの? 私は9円くらいかな?」。画伯は言葉を失う。

「個展に何か持っていくなら、お菓子か何かのほうが喜ぶよ」と行く前に夫が言った。悩んだけれど、結局、書店で自分の本を数冊、買い求め、サインをして画伯に渡した。画伯にとって絵は彼の人生。私にとって本は私の人生。画伯ならわかってくれると思った。

その夜、画伯からメッセージが届いた。「夜更けにニンマリしながらいただいた光世の本を読んでるよ! 『リトルイタリーの小さな商人』いいねーーー。時給900円は高給取りだね。文句言わないで仕事がんばりますーーー。光世も時給20円くらい目指してがんばってね!」

数あるエッセイのなかで、「リトルイタリーの小さな商人」がいい、と言ってくれたのは、ふたりだけ。そしてふたりとも、わざわざそのためにメッセージを送ってくれた。

うれしかった。「リトルイタリーの小さな商人」は、私がこれまでに書いたエッセイのなかで、もしかしたら一番好きな話だから。

やっぱり画伯は、わかってくれた。

時給9円の新刊をどうぞよろしくお願いいたします。m(__)m
https://www.facebook.com/okadamitsuyo/photos/a.333479620012240.95758.321113264582209/984545421572320/?type=1&theater

「リトルイタリーの小さな商人」はこの本に収められています。
http://www.amazon.co.jp/ニューヨークの魔法は続く-文春文庫-岡田-光世/dp/4167717603/ref=pd_sim_b_5?ie=UTF8&refRID=00GEF2D6H3H8XWJW97JV

 

岡田 光世  / Mitsuyo Okada

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